スラムダンクに学ぶ「タイムアウト」の有効性


講座をやらせてもらっていて感じるもの。

それは、聞き手と一体になる感覚。

「伝える」こととはきっと、その瞬間に、

自分という媒体を通して、その人にとって必要であったものが

大きなソースからその人のもとへ流れていくということ。

 

会場のあちこちから、

「自分がふだん考えていたことの答えが見つかった」

「モヤモヤしていたものがスッキリした」

との声をいただきました。

 

私にできるのは、提供できる「価値」の純度を上げていくこと。

伝わりやすい言葉や実例を使いつつ、

装飾の部分ではなく、本質を伝えられるように努力すること。

まだまだ精進したいと思います。

 

 

 

今日は一つ、夢が見つかりました。

自分という媒体を使って、できること。

人間、得意なことと苦手なことは確かにある。

ただ、「出来ることと出来ないこともある」っていうけれど、

それはきっと、「やったことがあることと、やろうとしてないこと」の違い。

諦めたら、そこで試合終了なのです。

 

 

 

 

ここで、「子育てに使える」新しい概念を一つご紹介したいと思います。

新しい、とは言っても、欧米の子育てにおいてはすっかりお馴染みのもの。

 

それは「タイムアウト」です。

 

 

タイムアウトと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

 

私は中学、高校とバスケットボール部だったので、

「タイムアウト!」というと、もともと「休憩、作戦タイム」のイメージを持っていました。

 

バスケ少年のバイブル「スラムダンク」をお読みになった方ならば分かるでしょう。

選手が宜しくないプレーをしたとき、流れを変えたいとき、伝えたいことがあるとき、

そんなときには監督である安西先生が判断し、サッと「タイムアウト」を取ります。

そうすると、プレーが中断し、1分間という限られた時間、プレーヤーたちはプレイから離れ、ベンチに戻ります。

そこで水分補給をしたり、一息入れるのと同時に、

これからの試合の進め方について監督から助言があったり、チームで作戦を練ります。

 

 

今日は、スラムダンク「安西先生」を例に挙げて、

タイムアウトの有効性についてお話したいと思います。

 

 

スラムダンク!!!

 

監督の「タイムアウト」の判断に対して、プレーヤーたちは、

「わ、自分のプレー、何か悪かったのかも」とギョッとしたり、

「バテて来てたから助かった」と安堵したり、

「今、良いところだったのに!」とムッとしたりします。

 

しかし、そんなプレーヤーたちも、監督が諄々と、今、プレーヤーたちに必要なことを説いていくと、

コートの中で高ぶっていた感情を、いったんクールダウンさせて冷静になることができ、

客観的に今の状況を見つめたり、次のプレーを考えたりすることができるようになります。

ムッとしていたプレーヤーも、今、監督がタイムアウトを必要とした理由を理解します。

 

そうした学びをするためには、

「タイミング」:必要だと判断したとき、すぐ取得すること

「クールダウン」:一定の時間、プレーから離れることで、感情的になっているプレーヤーを落ち着けること

「冷静に話をすること」:落ち着いた低い声で諄々と諭すように伝えること

「理由の説明」:今、そのプレーヤーやチームにとって、なぜタイムアウトが必要だったのか伝えること

「期待の説明」:次に何を期待しているか、分かりやすく伝えること

が非常に大切です。

 

それらを見極めた上で、いつ取得するのかを判断するのは、監督の責任です。

その判断は、プレーヤーに対する「親心」の現れだとも言えるのかもしれません。

 

 

ちなみに、スラムダンクに出てくる安西監督は、どんな時も非常に冷静沈着です。

若い頃は「鬼」と呼ばれた時代もあるそうですが、

いろいろな経験を経てすっかり丸くなったのか、どんな時でも「ホッホッホ…」

と笑っているような余裕があります。

 

これが、血の気盛んな監督であったらどうでしょうか。

プレーヤーがコート上で宜しくないプレーをしたり、バテてきたり、何か言いたいことがあったら、

ベンチから大声で檄を飛ばすのかもしれません。

時には感情的になり、プレーヤーの気持ちを高ぶらせようと、あえて攻撃的なことを口にするのかもしれません。

「おいこら!なにやってるんだ!お前はばかか!そんなシュートぐらい決められんでどうする!」

プレーヤーによっては、それでスイッチが入り、がむしゃらになってプレーできるのかもしれません。

そうした指導法は、高校生男性ぐらいならばともかく、

中学生ぐらいのメンタルであれば、緊張し、身体が強ばってしまい、むしろ逆効果となることもしばしばです。

 

「体育会系」の現場であれば、このぐらい闘魂溢れる雰囲気で心身を鍛えることが、

むしろ今の時代、必要な気もします。

(部活と体罰、指導体制の話については、いろいろと思うところがあるので、また別に取り扱います)

 

しかし、「家庭」という日常生活を過ごす現場に当てはめて考えた場合、

「安西先生のやり方」の方が、圧倒的に省エネで、

その上、効率が良く、良好な関係を保ったまま大切なことが伝えられるのではないでしょうか。

 

血の気盛んな監督には、

「タイミング」「クールダウン」「冷静に話をすること」「理由の説明」「期待の説明」

のどれもが不十分であることがお分かり頂けると思います。

 

 

ん?そんな「タイムアウト」を、子育てではどうやって活用するのかって?

次回は、そのことについて具体的に触れたいと思います。

 


About Mutsumi

龍庵塾でブログを担当している「むっちゃん」です。 ペンネーム:芦田むつみ コモンセンス・ペアレンティング・トレーナー


4 thoughts on “スラムダンクに学ぶ「タイムアウト」の有効性

  • まゆこ

    次回がとっても楽しみです♪
    タイムアウト。私が想像するに、子どもの為、そして何よりも親である自分の為にとっても大切なような…

    省エネで効率の良い育児、子ども達との良好な関係‥子どもを産む前から、私が求めていた、願って願って止まなかった事です。

    少しずつでも、むつみさんが伝えてくれる本質を大切に生きていきたいです。

    • Mutsumi Post author

      まゆこさん、ありがとうございます!
      タイムアウト、もう少し小さい子の方が、はまるとは思うのですが、
      その考え方から何か参考にしていただければ幸いです◎
      「これさえあれば完璧!」なんてことはきっとなく、いずれにしても試行錯誤なのだと思うのですが、
      試行錯誤のやり方も、本当に数打ってあたれ!というのと、
      狙い所がある程度分かっているのとでは、大きく違うのかなと思います。
      「幼児版」「スクールエイジ版」と、CSPも発達段階に応じて対応を分けて伝えています。
      まゆこさんにピッタリのもの、早くお届けできたらいいなぁ〜!

  • イブ

    あら~グッドタイミング!!。ピアノのレッスンをしてる私ですが・・・・
    血の気盛んなお母様が、「やる気がない」と叱ってばかり・・・
    子供たちが自立的に練習することの足を引っ張ってしまいます。
    タイムアウトをどう子育てにつかうのか?期待します

    • Mutsumi Post author

      イブさん、ピアノのレッスンもされてるんですか!
      叱ってやる気を出させようとする気持ち、
      「もう!ママはこんなにも必死なのに!」と伝えたい気持ち、
      痛いほど分かるんですけれどね。。
      子どもに伝わってるのは、「うるさいオカンやなぁ」ってぐらいだったりするんですよね。モッタイナイ。

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